函館市は、同じ「館」の付く秋田県の大館市と角館(仙北市)の3エリアで連携した観光PRに乗り出す。館(だて)のアルファベットの頭文字Dを取って「3D連携」と称し、周遊観光を進める考えだ。19日に大館市の福原淳嗣市長、仙北市の門脇光浩市長、小坂町の細越満町長が函館市の工藤寿樹市長を表敬訪問し、連携推進を誓った。
昨年10月に大館、仙北の両市長が函館を訪れ、工藤市長に連携を打診。今月5~7日に大館市で開かれた「北東北&北海道グルメフェスタ」で函館市が観光PRを実施したのを皮切りに、9月2、3日に函館市で開催する「はこだてグルメサーカス」では、2市1町名物の比内地鶏や、きりたんぽのブースを出展するなど、食や文化の魅力を互いにアピールする。
市役所での会談には、4自治体の首長ほか、議会や経済・観光団体の関係者ら約30人が出席。工藤市長は「秋田と函館は修学旅行や、縄文の世界遺産などつながりがある。互いの空港と新幹線を使いながら、小坂町も含めた3Dプラス1Kで盛り上げていきたい」とあいさつ。
門脇市長は「インバウンド対策として、新幹線、クルーズ客船、航空機の3D(ディメンジョン=次元)連携も協力して進めていきたい」。福原市長は「互いに異なる景観や食を絡めたメニューを発信し、今までにない切り口でつながっていけたら良い」と話していた。(金子真人)