【江差】文化庁は3月31日、2016年度の文化庁長官表彰(文化芸術創造都市部門)に江差町が選ばれたと発表した。江戸時代からの歴史文化を生かした観光振興に力を入れていることが認められた。照井誉之介町長は「官民一体で歴史文化を生かすまちづくりに力を入れる中での表彰はありがたい」としている。道内の表彰は江差のみ。
文化芸術の創造性を地域振興や観光、産業振興などに活用して、行政と住民、企業や大学などの連携で顕著な成果を挙げている自治体を選考。江差の代表的な取り組みとして、江戸時代から形成されていた商家や蔵の景観を生かす「いにしえ街道」や花嫁行列のほか、7月の「かもめ島まつり」、8月の「姥神大神宮渡御祭」、9月の「江差追分全国大会」と文化遺産が観光や産業に活用されていることが評価された。
また、江戸時代から寺社や商家の建材に使われてきたヒバが自生し、地域の子どもらが民間企業などの支援を得て植樹・育成活動に力を入れていることも合わせて表彰理由となった。
同表彰には江差のほか、足利市と豊岡市、大分市が選ばれた。(田中陽介)