函館市は1日、2019年4月21日に英国の豪華客船「クイーン・エリザベス」(9万900トン、乗客定員2018人)が函館に寄港すると発表した。同船が道内の港に泊まるのは初めて。世界的に有名な同船の寄港は、客船誘致を進めている函館にとって大きな実績となり、今後の誘致促進につながることが期待される。
同船は「海の女王」と称される豪華客船。現在の船は10年に約500億円を投じて建造された3代目。キュナード・ライン(英国)が運航しており、今年3月に初めて国内発着クルーズが実施される。
同社の商品を取り扱うカーニバル・ジャパン(東京)が1日、19年の国内発着クルーズの概要を発表。函館入りするのは4月19日から10日間の横浜発着クルーズで、函館のほか、秋田、金沢、鳥取・境港、韓国・釜山、熊本・八代を巡る。
料金は19万円台から68万円台までの23グレードで、今年4月19日に販売を開始。同社によると、日本発着クルーズは2年連続で当日完売しているという。
函館にはカーニバル社が扱っている「ダイヤモンド・プリンセス」が14年から毎年寄港しており、魅力的な観光に加え、官民一体となったおもてなしの取り組みがクイーン・エリザベスの寄港につながったとみられる。
市港湾空港振興課は「地道に積み重ねてきた活動が評価されたと認識している。若松埠頭(ふとう)の整備促進や今後の誘致活動の弾みにしていきたい」としている。(金子真人)