函館視覚障害者図書館、情報提供支援講習会開催へ

 NPO法人函館視覚障害者図書館(大浅昭夫理事長)は新年度、自力で読み書きや周囲の情報を収集することが困難な視覚障害者、高齢者の支援を目的とした専門ボランティアを育成する「情報提供支援講習会」を開催する。函館市の市民協働モデル事業の一環で、独居高齢者の増加や情報化社会に対応する取り組みとして期待される。
 市の同事業は、NPO法人やボランティア団体を対象に、新たな発想や専門性を生かした公益的な活動を補助。きめ細かな市民サービス提供の拡大を目的とする。
 同館は1967年に設立。2009年に法人化し、昨年5月から認定NPOとして活動している。主なサービスは、点字・音声図書の貸し出しや作成、対面朗読のほか、11年から代読・代筆サービスを開始。代読・代筆サービスの利用者は11年度233人、12年度271人、13年度257人、14年度281人(いずれも延べ人数)と好評だ。最近ではマイナンバー制度に関し、個人番号カードの申請のために利用する人も増えてきた。
 新年度開催する講習会では、視覚障害者の通帳や申請書など、個人情報保護法に関わる代読・代筆の技能、日常生活や災害時などに周囲の状況を的確に伝えられる力を養う。森田館長によると、11年の東日本大震災発生後、避難所では周りで何が起こっているのか理解できず、体調不良などを引き起こしてしまった視覚障害者がいたという。森田館長は「視覚障害は誰でもなり得るものであると同時に、人には情報を得る権利がある。健常者同士の助け合いと同じように、視覚障害者への情報提供支援も充実させなければならない」と説明する。
 東京都などでは、銀行員が視覚障害者の通帳の取り扱い方を学び窓口対応するなど、情報提供支援は全国的に広がりつつある一方、函館市では進んでいない。新年度の講習会は半年間にわたって計6回開催し、障害者の外出を支援する移動介護従事者(ガイドヘルパー)や情報提供支援に関心のある人など広く対象とする予定。
 森田館長は「専門ボランティアの充実によって、視力がなくても安心して暮らせるまちづくりを目指したい」と話している。(蝦名達也)

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