函館市とガソリンスタンド業の北海道エネルギー(札幌)、システムやアプリなどを手掛けるオープンストリート(東京)の3者は14日、利用者がいつでもどこでも予約制で電動自転車を借りられるシェアサイクルサービスの実証実験を始めた。ステーション(駐輪施設)は市内観光地を中心に13カ所に設置。
観光客の交通手段のニーズに応えるほか、人手不足の影響で減便や廃止する公共交通機関の役割を補うことが期待される。
全国的に導入が進むシェアサイクル「ハローサイクリング」(有料)は、アプリをダウンロードし会員登録することで、利用者が都合良く気軽に使えるもので、貸し出しや返却の際にも人の手がいらないこともメリット。市は実証実験を3年間行うため、3者で協定を締結した。
市役所であったオープニングセレモニーで、大泉潤市長は「市民はもちろん、観光客にも利用してもらい函館のまち並みを一層身近に感じながら、巡ってもらうための移動手段の一つとして期待する」とあいさつ。北海道エネルギーの勝木征史専務取締役は「石油製品を取り扱う中で、CО2対策の責任として取り組まなければいけない」とした上で「道民の快適な生活を支え、魅力ある都市を多くの人に知ってもらう手助けにつなげたい」と力を込めた。
オープンストリートの工藤智彰社長は、ハローサイクリングの会員数が全国で約430万人、ステーションが1万500カ所にあることに触れ「函館を訪れた人に”ここにもあったね”と思ってもらえる期待値を持っている。インバウンドの人にも便利にスムーズに使ってもらうことができる」と述べた。
シェアサイクルは計50台を用意。市内での料金は、スポーツタイプで利用開始30分までが300円、以降は15分ごとに250円、12時間まで3000円。利用は4~11月。
(竹田 亘)
ステーションは次の通り。 函館駅前広場(若松町)▽HAKOVIVA(ハコビバ)前(同)▽市役所(東雲町)▽市元町観光駐車場(末広町)▽市中央図書館(五稜郭町)▽道立函館美術館(同)▽函館競輪場(金堀町)▽ОMО5函館(若松町)▽JR五稜郭駅(亀田本町)▽函館湯の川温泉海と灯(湯川町3)▽イマジンホテル&リゾート函館(同)▽函館アリーナ(同1)▽竹葉新葉亭(同2)