外国籍の船会社によるクルーズ船の日本来航が1日に再開された。国土交通省によると函館港には25日、新型コロナ感染拡大後初となる外国船が入港予定で、実現すれば2019年11月の「セレブリティ・ミレニアム」(9万963トン)以来、3年4カ月ぶりとなる。
函館港へのクルーズ船入港数は19年度が47回で過去最高。20年度はさらに上回る50回を予定していたが、コロナ禍で外国船、国内船ともに入港はなかった。22年3月に2年8カ月ぶりに国内船が入港すると、22年度は4月~10月に計10隻の国内船が来函。外国船の受け入れ再開を待つだけだった。
函館港の若松埠頭(ふとう)では、コロナ禍前から大型船の受け入れ準備を進めていて、23年度中には12万トン級の大型客船が接岸できる水深10メートルの浚渫(しゅんせつ)工事が完了する見込み。これにより、コロナ禍前は港町埠頭に入港していた英国船「クイーン・エリザベス」(9万901トン)クラスの大型船の受け入れも可能となる。
さらに若松埠頭には昨年9月、外国船に対応できるCIQ(出入国管理、検疫)機能を備えた旅客ターミナルも完成。市港湾空港部は「これまで以上に外国船への対応もスムーズになるので、受け入れ再開後はこれまで以上に観光波及効果が高まる」としている。(小川俊之)