26日の「函館マラソン」(実行委など主催)で、函館市花園町の「らぁめん無限」(木村恵輔店主)など市内ラーメン店有志は、フルマラソンのランナーが水分や食べ物を補給するエイドステーションで、オリジナルの「冷やし塩ラーメン」を提供する。函館を代表する塩ラーメンの味をそのままに、スープは冷たいジュレ。ランナー目線で作った一品で函館マラソンを盛り上げる。
ラーメン店有志は無限と麺TEPPEN(桔梗)、らぁめん麺吉(日吉町)と、出口製麺(松風町、干場庸稔社長)が協賛で参加。干場社長は10年間にわたり函館マラソンを走るベテランで、各地の大会にも出場しながら「塩ラーメンのエイドがあれば」と考えていたという。木村店主から呼び掛けられ、今年で創業70年を迎えたことからも協賛を申し出た。
ラーメンは紙コップのひとくちサイズ。干場社長の提案で、無限特製の塩ラーメンのスープにゼラチンを加え、ジュレにした。実際に長距離を走り終えたランナーに味見してもらいながら、通常より味を濃くしたり麺を2~3センチほどに切ったりするなど試行錯誤を重ねた。麺とジュレで層を作り、一番上にはシャーベット状に凍らせたスープを振りかけて冷たさを倍増。2日に関係者が集まり「麺は道産で緑色のものではどうか」「岩塩で赤色も加えたい」などの声が上がった。改良はまだまだ続きそうだ。
提供場所はフル36キロ地点の第10エイド(緑の島)で、先着500杯。木村店主は「完走するための塩分、栄養分の補給と合わせて函館の味を楽しんでほしい」と、思いを込めた一杯を振る舞う。(蝦名達也)