地域プロデュース事業を企画する「ハコダテミライカモン」(函館市末広町)は新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた函館の飲食・物販店を応援するクラウドファンディング(CF)を開始した。参加店で4月以降の飲食に使えるお得なチケットなどをリターン(返礼品)として用意。16日の開始から丸一日かからずに当初目標の50万円を達成し、賛同の輪を広げている。(今井正一)
テーマは「函館の仲間を応援したい!いただきますの未来をちょっと前倒し」。札幌で始まった同様の応援プロジェクトのノウハウを学び、函館地域に置き換えて企画した。同社の矢田項一代表取締役CEO(38)は「キャンセルや売り上げが減り、飲食店経営者は心が折れそうになっている」と話す。7日にCFの実施を決めて、19店が参加。店主らの笑顔の顔写真撮影やリターン内容の検討を進めた。
応援プランでは、3000円では参加カレー店、ラーメン店で3300円分、5000円では希望店舗での5500円分の飲食が10月末までできるチケットを用意。物販では、レトルトカレーセット(5000円)、海産物、水産加工品セット(7000円、1万円)を設定。感謝のメッセージが届く金銭支援のみのプランもある。
16日に募集ページを公開し、17日午後5時過ぎには60万円を越えた。31日まで募集する。矢田さんは「当初目標の50万円を達成し、優しい気持ちを感じている。参加店からは『(増えていく)数字を見ているだけでうれしい』という声が届いた。こうしたお店の未来をここで終わらせてはならない。一つでも多くの店に笑顔になってもらいたい」とし、宿泊事業者などに対象を広げた企画も進めている。
CFサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」を活用。詳しくは(https://campーfire.jp/projects/view/245023)へ。