北方領土返還要求運動強調月間(8月)に合わせ、渡島総合振興局と函館市、北方領土復帰期成同盟渡島地方支部、千島歯舞諸島居住者連盟函館支部の4者は23日、無料電車「北方領土返還号」を運行した。
今回で18回目。超低床電車「らっくる号」の9603号車を使用し、湯の川―函館どつく前間を1往復運転した。車内では関係者9人が啓発リーフレットなどを配布し、乗客の9割に当たる103人から返還を求める署名を集めた。市民だけでなく観光客も協力した。
北方4島の風景や自然などを伝えるポスターも掲示され、歴史や返還に向けた運動に協力を求める講話も行われた。千島連盟函館支部の赤澤邦弘事務局長(83)は「若い世代にも広く知ってもらい返還に向けた機運を高めていきたい」と話した。ポスターの掲示は31日まで。(小杉貴洋)