独立行政法人海技教育機構保有の航海練習船「青雲丸」(渡邉兼人船長、5890トン)が6日、函館港中央ふ頭に入港した。航海士や機関士を目指す高専生ら160人の休養と水や食料の補給のため、10日まで停泊する。
昨年8月以来16回目の入港。青雲丸には船長ら職員含む計210人が乗船。東京港発着で4月5日から6月9日までの約2カ月間、航海訓練を続けている。
青森県大間町出身の笹谷泰二さん(21)=富山高専6年=は「船が函館に近づくにつれ、見慣れた景色が見えてきてうれしかった。航海の当直を務めながら、気を引き締めた」と話した。ふ頭には、笹谷さんの姿を一目見ようと、親戚8人が出迎えた。笹谷さんの祖父で、大間町のイカ釣り漁師笹谷清水(きよみず)さん(69)は「孫が中学を卒業して以来に会う。うまく言葉が見つからないが頼もしい海の男になってもらいたい」と目を細めた。
船は出港後、むつ湾への投錨を経て、20日、神戸港に入港する。(半澤孝平)