高丘小学校(332人、古川邦彦校長)の児童は21日、長年にわたって通学を見守ってきた高丘町の鈴木律子さん(84)に、感謝状と折り鶴を贈った。同校体育館で行われた贈呈式では、全校児童による歌のプレゼントもあり、鈴木さんは「いつもみなさんから元気をもらっている。こちらが感謝状を贈りたいくらい」と笑顔をみせていた。
鈴木さんは1982年、少年補導員となったことをきっかけに、地域の子どもたちの安全・安心を守る活動を独自に続けてきた。現在も毎朝登校時の見守りや声掛けを欠かさず行うほか、冬季は通学路の除雪などにも汗を流し、子どもたちから「鈴木のおばちゃん」として親しまれている。
贈呈式は同校児童会などが中心となり準備を進めてきた。鈴木さんに日ごろの感謝の気持ちを伝えようと感謝状を用意したほか、全校生徒が一人ずつメッセージを記した折り鶴を手渡すことになった。
この日は児童会会長の大藏結さんが「いつも私たちを見守ってくれてありがとうございます」と鈴木さんに感謝状を贈呈。さらに折り鶴の束が渡されると鈴木さんは「こんな素敵なプレゼントをもらって感激です」とにっこり。
続いて鈴木さんの活動に対して、松野博一文部科学大臣から寄せられたメッセージを、来賓の前田一男衆院議員が代読。「長年にわたる地域の交通安全・青少年健全育成等に対するご功績に敬意を表します」との内容に、鈴木さんは感激した様子で聞き入っていた。
最後は子どもたちが「世界に一つだけの花」を手話を交えながら熱唱。鈴木さんは手拍子を取りながら、うれしそうに耳を傾けていた。
鈴木さんは子どもたちに向けて「みなさんの輝いている瞳が私の心を温かくしてくれました。このような会を開いてくれて本当にありがとう。これからもみんなの元気をもらって、元気で頑張っていきたい」とお礼の言葉を述べた。(小川俊之)