函館市教委は14日、市内3小中学校の暖房用、調理用ボイラーの煙突でアスベスト含有とみられる断熱材の劣化と剥離(はくり)が見つかったと発表した。函館中部小、東山小、潮見中3校で、このうち東山、潮見両校では同日夜に空気中のアスベスト含有濃度の測定を開始。15日以降、煙突の密閉工事を進める。この影響で3校のほか、深堀小、西中を含む計5校で15日から当面の間簡易給食を実施し、中部小には代替暖房の導入を決めた。
14日夜に山本真也教育長、小林良一生涯学習部長、木村雅彦学校教育部長らが市役所で開いた記者会見で発表した。
これまでの調査で、調理場用ボイラーにアスベストを含む断熱材の使用を確認していたのは8校で、2017年度予算での改修工事実施に向けて市都市建設部職員が14日にこのうちの4校で調査を実施し、判明した。中部小など3校で繊維様のものが含まれる断熱材の剥離を確認し、北美原小では劣化はなかった。残る対象校のうち桔梗中は14日夜に調査を開始し、旭岡小、戸倉中、北中の各校の煙突は15日に調査を実施する。
市教委は、今月7日の市議会総務常任委員会で、8校の煙突を含め「現時点で劣化や剥離はない」と答弁していた。
山本真也教育長は「5校で簡易給食を提供しなければならず、保護者の皆さまに対しおわびしたい」と陳謝した。(今井正一)