MSCクルーズ(イタリア)社の豪華客船「MSCベリッシマ」(17万1598トン)が10日、函館港港町埠頭(ふとう)に入港した。今年度初めての寄港で、世界各国のクルーズ客船が函館を訪れる中でも格別な船体の大きさを誇り「洋上の動くホテル」とも称される存在感は、今季も市民の注目を集めそうだ。
同船は全長315・83メートル、全幅43メートル、全高65メートル。客室数2217室、デッキ数は19階層にもなる国内に発着する最大級のクルーズ船。乗客3685人、乗員1576人を乗せ午前7時半ごろに着岸した。岸壁近くには50台を超える観光バスや、たくさんのタクシーが待機し、乗客は思い思いに観光名所へ出発した。
東京から訪れた自営業の海野正見さん(72)と紀子さん(66)夫妻は、ベリッシマの船内について「食事をはじめすべてがとても豪華で、プールやスパ、美容室、無料のショーもあるなど、全部がここで完結できる」と話し「クルーズ旅行はご褒美。函館朝市や金森赤レンガ倉庫へ行きまちを散策したい」と笑顔を見せた。
ベリッシマの入港は昨年11月以来で、これまでの通算寄港回数は22回。今年度は計9回入港する。いずれも同埠頭で、次は14日。(竹田 亘)