プロ野球パ・リーグの北海道日本ハムファイターズがリーグ優勝した28日、函館市内でも待ち望んだファンの喜びが広がった。大逆転でつかんだ4年ぶりのV奪還を受け「クライマックスシリーズ(CS)を勝ち抜き、日本シリーズでも優勝を」と期待を寄せた。
函館市本町の五稜郭ガーデンでは後援会「函館ファイターズ倶楽部」(宮西明宏会長)の会員ら約50人が集まり、応援歌を歌いながら大型ビジョンで選手の活躍を見守った。
ファイターズが1点リードで迎えた最終回は、緊張感に包まれる中「あと1球!」と声援が飛び、優勝が決まった瞬間には大歓声が上がった。先発した大谷翔平投手のファンだという事務職、二塚有里子さん(29)は「今までにない気迫あふれるピッチングで、さらに好きになった。本当にうれしい」と涙を流して喜んだ。
栗山英樹監督の胴上げを見届け、念願のビールかけ。瓶60本を一瞬で空にした。会社員深田伸治さん(52)は美酒に「最高。(CSと日本Sで)あと2回ビールかけができたらいいね」と酔いしれていた。
スクリーンを完備した炭焼き居酒屋「ALII‘s(アリーズ)」(本間修平代表、本町4)には、午後6時ごろから続々と仕事を終えた人たちが集まり、試合観戦目当てに訪れた団体5組ら約30人が席を埋めた。先制点の場面では大歓声が挙がり、最終回に大谷投手がしっかり抑えて優勝を決めると、全員が万歳三唱で祝福。「CSも応援しよう」と確認し合っていた。
市内の病院勤務、松川美沙樹さん(21)は職場の仲間3人と「ファイターズ会」の名称で飲み会を開いて喜びを分かち合い「大谷投手の連続三振にしびれた。またみんなで応援したい」と声を弾ませた。同級生のファン仲間で訪れた自営業、吉村俊範さん(44)ら4人は「レアード選手の先制ホームランが印象的。日本一になる瞬間は会場で見届けたい」と話していた。(稲船優香、小杉貴洋)