【木古内】道指定無形民俗文化財で1831(天保2)年から続く佐女川神社(町木古内、野村広章宮司)の伝統神事で、第194回「寒中みそぎ祭り」が13日、開幕した。4人の青年による昼夜を問わない水ごりで身を清める鍛錬が始まり、多くの見物客が見守っている。
行修者は4年目の別当を木水拓海さん(24)、3年目の稲荷を齊藤亘さん(25)、2年目の山の神を平野心太さん(16)と、1年目の弁財天は2016~19年に行修者を務めた経験者の加藤之康さん(26)。
参籠報告祭では野村宮司が祝詞を上げ、関係者が神事の安全を願った。午後6時50分の町内の気温が氷点下2・9度となる中、下帯姿となった4人は水ごり場に並び立ち、鍛錬が始まった。両腕を組んでがっしりと構える行修者の背中に掛け声とともに次々と水が浴びせられ、呼気も重なって白煙のような冷気に包み込まれた。4人は社殿との間を3度往復し、水ごりを繰り返し、見物客を引きつけた。
14日は町内でみそぎ行列など、最終日の15日は行修者による海中沐浴で御神体を清める。(今井正一)