函館山登山道の道路脇で、ユリ科のカタクリの花が見ごろとなった。約10センチの高さから赤紫色の花びらがそり返るように、ひっそりと下向きに咲いている。
日本原産といわれ、地域によってはカタコユリなどの名で呼ばれ、万葉集ではカタカゴ(堅香子)で詠まれている。日中の気温の低い時や夜間は花が閉じる。花の命は約1週間とはかなく「春の妖精」とも呼ばれる。
函館山ふれあいセンター(青柳町)の駐車場では、3月末に咲き始めていた。登山に訪れていた北斗市の主婦は「例年カタクリが咲くと本格的な登山シーズンを迎えるような気がします」と話していた。(山崎純一)