市立函館病院の医師で、ピアニストの畑中一映(かずてる)さん(45)は今年9月、ポーランドのショパン音楽大学で開かれた「第3回アマチュアのためのショパン国際ピアノコンクール」(ワルシャワショパン協会主催)のファイナルに進出し、入賞を果たした畑中さんは「ショパンに関して多くのことを学ばせていただいた機会があればまた挑戦したい」と話している
「音楽で生計を立てていない者」をアマチュアと定義する同コンクールは、2009年から3年に1度開かれ、今回は世界各国から70人が応募した9月7~12日の会期中、日本人6人を含む40人が1次予選に出場し、2次予選を経てファイナルには畑中さんと、東京の医師堀田晶子さんを含む8人が進出優勝は米国人が飾ったが、畑中さんらはファイナル進出をもって入賞を果たした
畑中さんは、1次予選でワルツ作品18「華麗なる大円舞曲」とバラード第1番を、2次予選ではマズルカ作品59とバラード第3番を演奏ファイナルでは、英雄ポロネーズ、ノクターン第5番、バラード第4番をそれぞれ披露した演奏するたび、かつて師事した故遠藤道子さんの「ピアノはハートで弾くもの」という言葉を思い出したという
4歳からピアノを始め、現在は道南の演奏家集団「クレアシオン」の代表も務めるワルシャワ滞在は2010年秋以来2度目で、ワルシャワ蜂起博物館などの施設見学を通して「ポーランドと日本との歴史的な深いかかわりも知り、今後もショパンを演奏する上で参考となったワルシャワの風景は北海道に似ていることも再確認でき、より親近感を持った」と話し、笑顔を見せる
共にファイナルに進出した堀田さんとはこれが縁となり、来年4月30日に東京・雑司ヶ谷でジョイントコンサートを行う予定(半澤孝平)