函館市内8高等教育機関となどで構成する「キャンパス・コンソーシアム函館」(会長・片桐恭弘公立はこだて未来大学長)は22日、合同公開講座「函館学2020」を函館大谷短大で開いた。約60人が受講。同校の福島憲成学長が「北海道開拓のはじめの一歩!『本願寺道路開削の背景』」と題して講話した。
函館学は加盟校の知的資源を住民に知ってもらい、教育機関を身近に感じてもらおうと2005年から開催している。今回は今年度の1回目。
本願寺道路とは、真宗大谷派の本山、東本願寺(京都市)が明治政府に願い出て、現在の札幌―伊達市をつなぐ街道として1871(明治4)年に約1年ほどの突貫工事でできたもので、国道230号線の基礎とも言われる。
福島学長は北海道開拓政策の一環として行われた事業に東本願寺が名乗り出たか理由を「大政奉還後の廃仏毀釈の影響で苦しい状況にあった」と説明。苦難の工事の末の完成だったが、すぐに札幌までの別ルートが完成すると、本願寺道路が敬遠されるようになったことも明かした。
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、マスクの着用のほか、例年より受講者の人数を絞って実施した。第2回は9月26日に
函館工業高等専門学校の平沢秀之教授が「意外と知らない木のはなし」と題して講話する。(小杉貴洋)