道教委は2日、2021~23年度の公立高校配置計画案を公表した。渡島管内では昨年度決定の計画からの変更として、22年度に函館中部への理数科の新設が盛り込まれたほか、地域連携特例校の南茅部の再編整備を保留する方針が示された。
渡島管内ではこれまでの計画から21年度に函館中部で1学級減となり、5学級に。さらに22年度には理数教育の充実を図る目的で、1学級を理数科に転換し、普通科4学級、理数科1学級の計5学級となる。同校は今年度から24年度までの5年間、文部科学省が定める、国際的な科学技術人材の育成に重点を置く「スーパーサイエンスハイスクール」の指定を受けている中、理数科の設置を契機に理科や数学に関心を持つ子どもの育成に力を入れる。現在、理数科を設置する高校は道内で5校あり、22年度には同校と北見北斗(北見市)に設置され、計7校となる。
地域連携特例校の指定を受ける南茅部は、昨年度の入学者数が10人未満となったことから再編整備が検討されていた。しかし、同校生徒によるボランティアガイドなど南茅部地域の縄文文化のPR活動を通じた地域とのつながりから、再編整備が保留された。
このほか、23年度に渡島学区内での中卒者数が202人減少、特に函館市内では143人が減少する見込みであることから、市立函館で1学級減に。また、今年度2学級募集していた森は、入学者数が40人未満となったことから1学級のみとなり、21年度以降の学級数は計画決定時に公表する。
桧山学区の公立高、同日公表された道南の公立特別支援学校の配置計画案には、新たな計画は盛り込まれなかった。
計画案は7月下旬に予定している地域別検討協議会を経て9月に正式決定する。(飯尾遼太)