道南の多くの小学校で18日、卒業式が開かれた。函館市内では今年度で閉校する4校を含む45校で約1800人が学びやからの巣立ちの日を迎え、保護者や恩師らが温かく門出を祝った。
このうち、4月から函館上湯川小学校に統合される函館亀尾小学校(盛健校長、児童13人)では、スーツやはかまに身を包んだ卒業生3人が在校生、保護者、教職員に加えて地域の人たちに見守られながら、6年間を過ごした校舎に別れを告げた。
佐々木遼君、松浦翔太君、森結愛さんの卒業生3人の名前が呼ばれ、盛校長から卒業証書を受け取った。3人は壇上から降りる際に「中学では友達をたくさん作って充実させる」などと意気込みを伝えた。盛校長は3人それぞれが頑張ってきたことを紹介しながら、「126年の歴史と伝統を受け継ぐ最後の卒業生となった。亀尾から世界に羽ばたいてほしい」とエールを贈った。
在校生は「物知りで優しい佐々木君、皆を笑顔にしてくれた松浦君、サッカーが上手で面倒見がよい森さん。いつもリードしてくれてありがとう」と感謝の気持ちを表現。卒業生3人も在校生一人一人の名を呼びながら「楽しい日々をありがとう」と伝えた。
それぞれの保護者や教職員には3人からサプライズで手紙が披露され、温かな感謝の言葉の数々に涙を拭う姿が多く見られた。最後は式歌「はじめの一歩」を合唱し、たくさんの拍手に包まれながら退場した。(小杉貴洋)