函館大(野又淳司学長)の第17回弁論大会(函館新聞社など後援)が4日、同大で開かれた。弁論部(小坂尚嗣部長、部員6人)の学生ら8人が若者ならではの視点で、新幹線時代を迎えたまちの未来について熱弁をふるった。
「わが街・はこだて」をテーマに毎年実施。学生や市民ら約50人が聴講した。
先陣を切って登場した2年の小林俊己さんは、函館駅から18キロ離れた場所にある新函館北斗駅について「新幹線の停車駅がある全国の都市と比べると、市街地までの距離は別次元で観光客から不便という声が上がっている」と指摘。「距離が離れている分、駅周辺にコンビニエンスストアなどの施設を充実させることが重要だ」と強調した。
4年の村上穂乃花さんは、函館市が地域ブランド調査で1位を3年連続で獲得したことを挙げ「新幹線開業で観光客が増え、函館に対する評価の目はだんだん厳しくなる」と述べ、新たな魅力を打ち出す必要性を指摘。「函館にはすてきな古民家カフェが多い。和洋折衷の建物でどこの地域にも負けないメニューを提供すると、もっと愛されるまちになる」と提言した。
このほか、同大のOBや有志として旧相馬邸の東出伸司館長らが登壇した。(山田大輔)