【知内】知内高校(北川能貴校長)の生徒会7人が6日、函館市美原で20日にオープンする複合商業施設「グランディールイチイ」に設置するベンチの製作の仕上げを行った。4台のうち1台を組み立て、残り3台のパテ埋め作業などに汗を流した。
同施設を所有、運営する一位物産の村上幸輝会長が知内町出身の縁で、町に道南スギを使ったベンチの製作を依頼。町木材加工協同組合、町地域産業担い手対策推進協議会林業部会の協力で同生徒会が製作することとなった。
ベンチは道南スギを使用し幅2メートル、奥行1メートル50センチ、高さ50センチ。作業は斉藤製作所北海道(町湯ノ里)で行い、同社社員から釘打ち機の使い方やパテ埋め、紙やすりをかける指導を受けながら慎重に進めた。枠組みに板を打つ時は木が反らないように素早くする必要があり、声を掛け合いながら協力して役目を果たした。釘穴を隠すパテ塗りと、パテと板の段差がないように紙やすりで磨く時は無言で集中し、予定よりやや長く計2時間で終了した。
生徒会長の宮上朔(さく)さん(2年)は「多くの人に使ってくれたらうれしいと思い作業した。知内へ恩返しができ、林業が社会の役に立ち、進路としてこのような道があることに興味が沸いた」、同協議会会長で同社の中山毅社長(72)は「一生懸命で板打ちにも慣れていた。林業に興味を持ってくれたらうれしい」と話していた。ベンチは塗装後、12日に納品する予定。(山崎純一)