函館湯川中学校(田上直広校長)の生徒が、地域住民の介護予防につなげてもらおうと、オリジナルの体操を考案した。上半身の動きに重点を置いたもので、いすに座ったままできるのが特徴。6日に開かれた湯川1丁目町会(村井幸子会長)の催しで披露され、軽快な音楽に乗せて高齢者が体を動かした。
同町会は、高齢者が家に閉じこもりがちになる冬期に月1回、市地域包括センターゆのかわに集まって交流や体操をする「ふらっとゆのいち」を開いている。昨年度スタートし、今年度で2年目。
同センターの橋渡しで湯川中の生徒が今年3月に開かれた集まりに参加。文化祭で取り組んだ、「ジンギスカン」の曲に合わせた創作ダンスを披露したことがある。今回、生徒が介護予防につなげてもらおうと、座ったままできる体操に作り直した。
介護予防の体操を考えたのは、2年生の山口結衣花さん(14)、小西咲希さん(同)、宮崎真衣さん(同)の3人。体育の授業で学んだ要素を取り入れてアレンジ。手拍子のほか、腕を伸ばしたり、上半身をひねったりする簡単な動きにした。3人は「町会のみなさんが笑顔で体を動かしてくれたのがうれしい。笑顔を見て緊張がほぐれた」と声をそろえた。
DVDのほか、ユーチューブでも見れるようにしており、地域の高齢者の介護予防や体力づくりに生かしてもらう計画という。
村井会長(76)は「体操を覚えることで脳トレにもなる。みんなで練習して体力をつけたい」と喜んでいた。また、この日は別のグループが、地域について学ぶ「湯川学」の授業で作成した地図を紹介。住民の散歩に活用してもらうという。(松宮一郎)