函館港イルミナシオン映画祭実行委(米田哲平委員長)は第24回映画祭(12月7~9日、函館山ロープウェイ展望台クレモナホールなど3会場)のオープニング上映作品を「止められるか、俺たちを」に決定した。また、初のショートムービーコンペティションには100点を超す応募があった。
オープニング上映される「止められるか、俺たちを」は、故若松孝二監督と彼を取り巻く人々をテーマとしている。同映画祭では、同監督の「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」など5作品を上映し、そのうち4回は函館を訪れており、ゆかりが深い。米田実行委員長は「(オープニングは)この作品が最もふさわしいと思う。似ても似つかない容姿のはずの俳優・井浦新さんがだんだん若松監督に見えてくるので楽しんでいただければ」と話した。
同映画祭は、映画や映画に関係する人々の発掘・発信を目的に1995年から開催。期間中は上演作品の監督や出演者など多くのゲストが訪れる。今年で22回目を迎える脚本コンペティション「シナリオ大賞」は今まで長辺短編あわせ13作品が映画化され「映画を創る映画祭」として注目されている。
問い合わせは同実行委函館事務局(0138・22・1037)。
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また、9月末には第1回ショートムービーコンペティションの募集を締め切った。国内外から合計125作品の力作が集まった。
若手映像作家の登竜門に―と、8月1日から9月30日までの2か月間募集。応募条件はテレビや動画サイトなどで公開されておらず、10分以上~30分以内の作品。実行委が、応募125作品から10本ほどを選び、12月8日に市公民館で上演。来場した観客の投票でグランプリ1作品を選ぶ。グランプリ作品は同映画祭最終日に函館山ロープウェイ展望台クレモナホールで上映される。
応募作は日本人監督のものはもちろん、台湾など海外からの応募も多く、他のショートフィルムコンテストなどで受賞した作品も含まれている。
同企画の担当で自身も映画監督の米谷志緒さん(40)は「見ごたえのある作品がたくさん。ここから厳選した10本がおもしろくないはずがないので、ぜひ観に来て投票に参加してほしい」と来場を呼び掛けている。