NPO法人市民創作「函館野外劇」の会(中村由紀夫理事長)は11日、7月13日開幕の第31回公演「星の城、明日に輝け」に向けたメインキャストオーディションを五稜郭櫻交流ハウスで開いた。初参加者を含む28人が参加し、台本の読み上げと、公演への意気込みを審査員にぶつけた。
開会に先立ち、東日本大震災の犠牲者に黙とうをささげた。審査委員長の松本啓演出部長は「昨年よりもたくさんの人に集まってもらい頼もしい。参加者を増やし、この文化をつなげていきたい」とあいさつした。
野外劇の案内役となるコロポックルの長老と子どもたち、高田屋嘉兵衛やペリー提督ら、函館の歴史に登場してきた役になりきり、数人ずつでせりふの読み合わせを実施。それぞれが自己紹介を兼ねて、参加動機や意気込みを披露した。中村理事長は「30年続く中でいろいろな困難はあるが、少しずつ中身を良くしていき、皆さんに感動を持ち帰ってもらいたい」と述べた。
コロポックル役を志望した遺愛女子中学校2年の瀬野亜依さん(14)は「演劇は大好きですが、遺愛の演劇部は高校生からで、一般の劇団にも入れる場所がなかった。未知の世界なので練習も含めてすべてを楽しみにしています」と話していた。
キャストは25日から練習がスタートするほか、殺陣とダンス出演者は随時、募集している。問い合わせは同会(0138・56・8601)へ。(今井正一)