世界緑内障週間(10~16日)に合わせ、函館眼科医会(会長・江口秀一郎江口眼科病院長)は11日夜、五稜郭タワーをシンボルカラーの緑色にライトアップした。早期発見と治療の啓発に力を入れる江口会長は「目の見え方がおかしいと感じたら緑内障を疑ってほしい」と訴えている。
日本緑内障学会は「ライトアップinグリーン運動」と題し、2015年から全国各地のランドマーク施設をライトアップ。函館では18年から取り組んでいる。
緑内障は進行性の目の病気で、視野が次第に欠け、日常生活に支障をきたすようになり、失明する場合もある。国内の視覚障害の原因疾患のトップとなっている。
突然発症する急性緑内障発作は、目の痛みや頭痛、吐き気などがあるのですぐに気がつく一方、徐々に進行する場合は自覚症状がなく、進行してから気づく人がほとんどという。
江口会長は「車を運転する際に信号や標識を見落とすことが多くなったら緑内障かもしれない。見え方がおかしいと思ったら検査してほしい」と話す。
江口眼科病院(末広町)でも独自に啓発活動を展開し、病院の一角をLEDライトで緑色に染めた。江口会長は「早く発見すれば、手術や投薬で進行を止めることができる。病気に関心を持ってほしい」と呼び掛けている。
五稜郭タワーのライトアップは12日も午後9時ごろまで行う。(松宮一郎)