能登半島地震の被災地支援のため、函館五稜郭病院(中田智明院長)の災害派遣医療チーム(DMAT)が16日、石川県に出発した。同病院のチームにとって初の出動で、メンバーは緊張した面持ちで被災地に向かった。現地のDMAT活動拠点本部の指揮下に入り、治療や診察、輸送などの活動に従事する。
DMATは災害急性期に活動する機動性を持った医療チーム。道内で37の指定医療機関が保有している。五稜郭病院は22年5月に指定を受け、今回が初めての活動になる。医師1人、看護師2人、業務調整員2人の構成。
同日午前に出発式が行われ、中田院長が「重要な任務で、一つ一つが貴重な経験になる。函館地区を代表し頑張ってほしい」と激励。チームリーダーで救急科の江浜由松科長は「少しでも被災者の役に立てるように自分たちのできる範囲で活動したい」と意気込みを語った。メンバーは中田院長と握手を交わし、約40人の職員に見送られ出発した。
空路で愛知県に向かい、乗用車で石川県入りする。20日までの活動を予定している。
9日に出発した市立函館病院のチームは、15日に能登町役場での活動を終え、17日に函館に戻る予定という。(松宮一郎)