明治の偉人乃木将軍夫妻を崇敬
乃木町の名前の由来にもなった夫婦の縁の守り神
明治時代の偉人である乃木希典陸軍大将とその妻・静子夫人を祭る「乃木神社」。明治天皇崩御に殉じて大葬の日に夫妻で自刃、その厚い忠誠心が当時の国民に衝撃を与え、函館でも函館教育会による追悼祭が開かれるほどの社会現象を巻き起こした。1913年に有志が乃木会を設立し、16年、現在の場所に神社創建。第2次世界大戦後は乃木会が解散するなどの苦境に合いながらも、御祭神を敬う人たちの手で守られてきた。東京乃木神社の分社として寄進し64年からは東京本社にて直接管理されるようになったが、2016年に鎮座100年を記念して法人格を取得。「函館乃木神社」として新たな道を進むことになった。
御祭神の乃木将軍は家族や国に対する「誠実さ」が尊ばれ、昭和天皇の養育にあたったことから「文武両道」「学問」の神とされている。その尚武にあやかって6月の例大祭には少年剣道大会を開催。市内や近隣市町の児童らが腕試しに参加するなど地域との交流も深い。また、二人の深い夫婦愛から「夫婦和合」の神徳として、末長い夫婦円満を祈念する「よりそひ守」と御朱印、実際に役所へ提出できる婚姻届けが冊子としてセットになった「よりそひ婚姻届け」が全国からも注目を集めている。
(ハコラク 2021年11月号掲載)
函館乃木神社
函館市乃木町5‐25
☎0138‐51‐4818
社務所9:30~16:30
無休 P有り