70万点以上の収蔵資料で先祖の身近な
足跡を知り世界に通じる視野を育てる
函館公園内にある「市立函館博物館」は、1879年に開場した「開拓使函館仮博物場」を前身とする。博物場の建物は日本で現存する最古の博物館建築として保存され、1966年から現在の博物館となった。約70万点以上を誇る道内有数の収蔵資料は、毎年テーマを変えて公開し、一部は「函館市北洋資料館」「函館市北方民族資料館」「函館市文学館」などにも展示。現在は常設展のほか、収蔵資料展「はこだての縄文文化」、「箱館戦争」を同時開催しているが、展示出来る資料は限られるため、5人以上の予約で、バックヤード・ツアーやお宝公開講座も実施している。
今期の常設展のテーマは「はこだての歩み」。蝦夷地に和人が集団で渡ったとされる中世に始まり、先住民族であるアイヌの人々との関わりを織り込みながら、交易拠点や開港都市として発展した現代までの通史を、各時代の様子をリアルに感じさせる貴重な資料と共に展示。学芸員の奥野進さんは、「おじいちゃんやおばあちゃんが実際に歩んだ身近な歴史を知ると、自分たちの街に愛着と誇りが生まれる。世界と繋がるために、まずは地元を知って欲しい」と本物を見て感じる体験を通して、それぞれの考えを深められる学びを届けている。
(ハコラク 2021年4月号掲載)
市立函館博物館
函館市青柳町17‐1
☎0138‐23‐5480
9:00~16:00
(4~10月は16:30まで)
休館日/月曜、祝日、毎月最終金曜、年末年始、
その他展示替え等による臨時休館あり
入館料/一般100円、学生50円
(企画展開催時は別料金)
※市内在住または在学の小・中学生と未就学児、
常設展期間の日曜は無料
函館公園利用者用P利用可能