「日本の夕陽百選」にも選ばれた美しい夕日が見られる
江戸時代から明治時代にかけて日本海での海運を担っていた北前船。当時の資料には北前船という名称ではなく弁財船などと記されており、「かもめ島」がまだ〝弁天島〟と呼ばれていた頃、日本海の荒波から船を守る天然の良港を築いていたこの島は、ニシン漁や北前船交易の舞台となった。
折居姥が神から授かった瓶子の水を海に注ぐとニシンが群来したという伝説がある瓶子岩、係留柱を入れる穴やロープを通す木杭が島の岩盤に残る北前船の係船跡、1615年創建とされ、航海安全の神として船乗りたちに信仰されてきた厳島神社、波の浸蝕跡が特徴的な東崖にある千畳敷…。最も高い所で海抜30m、周囲2.6㎞ある小島には、江差の成り立ちを知る上で欠かせない史跡や美しい自然景観が各所に点在。檜山道立自然公園の特別区域に指定されている現在は、アーチ橋をはじめ散策路も整備され、ゆっくり歩いても一周2時間ほどで巡ることができるので、江差観光のスタート地点としてもおすすめだ。
かもめ島
江差町鴎島
問い合わせ/江差町観光情報総合案内所
☎0139‐52‐0117
江戸時代の江差に実在したといわれる「とんち」の名人・繁次郎。その名にちなんだ施設や地名も多く、国道227号線沿いにある自称〝日本一小さい〟道の駅・江差に隣接する「繁次郎浜」もその一つ。駐車場階段から浜に降りて、波打ち際での水遊び、砂浜に打ち上げられる漂着物を収集したり観察したりするビーチコーミングが楽しめる。
繁次郎浜
道の駅江差
江差町尾山町1
☎0139‐52‐1177
P有り
(ハコラク 2024年9月号掲載)