世界に一つだけの民芸陶器に直接触れ
個性豊かな職人の手仕事を体感できる時間を
基坂沿いで全国各地の職人が手作りする陶器を中心とした民芸品を販売する「民芸はこだて」。店主の棟方宗維さんは、長年たしなむ茶道を通して陶芸に関心を深め、趣味のバイクで日本中の窯元を巡り陶器を収集。道内作家の作品から愛媛県砥部焼、栃木県益子焼、長崎県波佐見焼などの全国有数の窯元まで、直接取り寄せた民芸陶器を毎月テーマを変え、さまざまな角度からスポットを当てて展示販売している。
「民芸品は使ってこそ意味がある。実際に触れ、食べ物を盛り付け、お茶を飲んでみる。そうやって一つひとつ職人の技を感じてほしい」と、展示棚がゆったりと並ぶバリアフリーの店内では、店で扱う陶芸品でコーヒーやケーキを楽しめる「喫茶 民藝」も営業。生活道具に美を見出す民芸運動の中心人物の一人、濱田庄司氏をはじめ、人間国宝が手掛けた貴重な器でも抹茶を提供している。店の雰囲気とともに手仕事の魅力を楽しんでもらおうと、月2回掛け軸を掛け替え、抹茶代のみでテーブル茶道の体験会も開催。来店者と陶器の話題に花を咲かせながら、民芸を身近に感じられる空間を築いている。
(ハコラク 2023年7月号掲載)
民芸はこだて
函館市大町1‐1
☎0138‐86‐9255
11:00~17:00
月・火曜定休
禁煙
キャッシュレス決済利用可