• 函館新聞デジタル
    ご購読申込はこちら
  • 2024年春
    人事・本社来訪
  • 参加者募集
    写真の日プロジェクト
  • 求人情報
    総務経理スタッフ、記者

初の冬「定時」へ試練 北海道新幹線、雪・凍結対策に独自技術

 11月に入り、北海道新幹線は営業運転として初めての冬を迎えた。悪天候で欠航が多く発生する航空機やフェリーに比べて定時運行できるのが新幹線の強みだが、3月の開業直前まで行った試験運転では線路を切り替えるポイントが凍結で動かなくなるトラブルなどが発生した。JR北海道は各種対策を施して万全を期す構えだが、安定輸送と利用客の確保に向けて、厳冬期は真価が問われるシーズンとなる。
 新函館北斗―新青森間は全長の約3分の2がトンネル。それ以外の区間約50キロは風や雪の影響を直接受ける高架橋となっており、JR北海道はさまざまな対策を行っている。
 同―木古内間など約30キロでは線路脇に雪を貯めることができる「貯雪式高架橋」を採用。最大80センチかさ上げした路盤の下にも除雪スペースを確保し、雪で線路が埋まるのを防ぐ。
 ポイントの凍結対策には、電気融雪機に加えて独自技術の「エアジェット式除雪装置」を新幹線で初めて導入。圧縮した空気を噴射して雪や氷の塊を吹き飛ばす仕組みで、約20カ所に設置している。
 ただ、開業前の2年間で行った走行試験中には、凍結によるポイント故障が計15回発生した。このため、今年は在来線でも実績があるヒーターを新たに敷設する予定だが、同社広報部は「ポイントが万が一凍結した際は手作業による復旧作業が必要」としており、大幅な遅れにつながるのは必至だ。
 ライバルとなる航空機の函館―羽田線は、昨年12月~今年2月に悪天候などによる欠航が合計で34便発生した。東京への出張が多いという五島軒の若山直社長は「新幹線開業で今後は天候にあまり左右されず往復することができる。交通機関の選択肢が増えたというプラスの意義を、冬は特に実感する」と話す。
 JR北海道が厳冬期を避けて開業日を3月26日に設定し、新函館北斗―東京間の3時間台での運行を見送ったのは、定時運行を最優先したいという考えがあり、その課題を達成できるかが今後は問われる。同社は「厳しい積雪寒冷地で高速走行する上での課題がいよいよ試されるが、安全で安定した新幹線輸送をしっかりと実現したい」としている。(山田大輔)










      最新記事











      きょうの人生指針/誕生月占い

      函館新聞デジタルとは
      函館新聞 デジタル お申込み
      ご購読申し込み月は無料

      最新ニュース

      アクセスランキング

      1. 五島軒、新業態のカフェ27日に営業開始 本店1階ロビー アフタヌーンティーなど
      2. 公用車で物損事故、職員を懲戒処分 函館市
      3. 無事故無違反で賞品ゲット セーフティラリー5月1日から受け付け
      4. 函大谷が団体戦優勝 個人戦3階級V 柔道・高体連春季大会
      5. 鈴木知事「説明なく承知せず」 新幹線札幌延伸30年度延期で
      6. 大泉市長「実現に向け検討」 新幹線函館駅乗り入れ 市議に初めて直接説明
      7. 開幕戦は函水―函西 春季高校野球、組み合わせ決まる
      8. 脳ドック受診者再募集 函館市
      9. はいや建築設計事務所が破産開始決定 負債3000万円
      10. 強い眠気、生活に支障 特発性過眠症

      函館新聞宅配購読お申込み

      お試し(1週間)もございます。

      フリーマガジン「ハコラク」も毎月お届け

      はこしんフォトサービス
      フォトサービス

      掲載された写真を購入できます

      はこしんバックナンバー
      バックナンバー

      過去3ヵ月以内の函館新聞を購入

      はこしんポスト
      ポスト

      取材依頼・情報提供・お問い合わせ

      国内外の主要ニュース


      クローズアップ


      ニュースカレンダー

      紙面ビューア

      SNS公式アカウント

      4月26日のイベント情報

      ※イベント中止および延期となる場合がございますので、詳細は主催者へ直接ご確認頂きますようお願い申し上げます。

      関連サイト