エゾシカの有効活用を目指すNPO法人「モダンハンティングin北海道」(函館市東山町、横山満理事長)はこのほど、函館市豊浦町にエゾシカ肉処理施設「函館ジビエ舎」(木村明子施設長)をオープンさせた。市内のフランス料理店や居酒屋に出荷している。
2019年設立の同法人は、増えすぎたエゾシカの有害鳥獣駆除を通じて環境保全に貢献しようと、函館近郊のハンター20人が参加する。メンバーのうち横山理事長ら3人が調理師資格を持ち、木村施設長ら5人が食品衛生責任者の有資格者だ。
施設のある豊浦町周辺は同法人の主な猟場で、新鮮なシカ肉を素早く処理する。衛生基準のHACCP(ハサップ)認証を目指し冷蔵・冷凍設備を完備し、木村施設長は「素早い放血や冷却など、衛生処理には自信があり、市内の商店であればチルドで届けることができる」と胸を張る。
シカ肉は冷凍、冷蔵とも取り扱い、ジンギスカン450グラム(背ロース1500円、内モモ・シンタマ1200円)などの調味商品も。毎週5頭分程度の出荷ができるといい、個人、商店を問わず歓迎する。問い合わせは事務局の道南ライフ(0120・913・609)へ。(神部 造)