函館市中島廉売(中島町)内の紺地鮮魚(紺地慶一社長)は、ゴッコ(ホテイウオ)に人名を付けて販売し、話題を呼んでいる。奇妙な容姿でも、思わずほっこりするお客の姿が見られる。
雄雌が分かりづらいゴッコを区別しようと、店頭に並ぶ一匹一匹に、〝時の人〟の名前を付けるのが慣例。昨年までは芸能人やスポーツ選手、アニメキャラクター、時代劇の主人公など、さまざまな有名人の名前を付けていたが、今年初めて一般人の名前を付けた。これまで女優の壇蜜さんが最も売れたという。
25日は「はな」「あかり」「まみ」「ゆうた」「けんじ」「たかし」「しょうへい」が並び、さながら学校のよう。価格は雌が1キロ800円、雄が同600円(いずれも税込み)で、今季は漁が少なく高値で推移している。
紺地さん(58)は「お客は笑っている。自分の子どもと同じ名前だからと、写真を撮って携帯メールで子どもに送った人もいた。平凡な名前でも喜んでもらえるので、今後も続けたい」と話す。函館でのゴッコは今月いっぱいが旬で、暖かくなると軟骨が硬くなる。(山崎大和)