東京五輪陸上男子110メートル障害日本代表で、今季限りで引退を表明している函館出身の金井大旺選手(26)=ミズノ=が2日、函館市千代台公園陸上競技場で行われた「第29回北海道陸上競技フェスティバル」に、公式戦最後のレースとして出場した。スタンドでは同大会の出場選手や一般の観客の計約3500人が地元最後の走りを目に焼き付けていた。
金井選手が小、中学時代に陸上を学んだNPO法人千代台陸上スクール(CRS)の岡部壽一校長(79)に対し、今までの応援に感謝し函館で走りたいと話があり大会出場となった。
レースは地元の高校生8人らとスタートし、13秒55(追い風3メートル)で1位ゴールし、スタンドから大きな拍手が送られた。金井選手は「緊張感を持って走った。陸上に取り組む中学、高校生には自分のやりたいことを限界まで取り組んでほしい」と話した。今後は大学の記録会に出場を予定し、来年からは歯科医師を目指して勉強に励む。
この日は東京五輪男子走り幅跳びの城山正太郎選手(26)=ゼンリン=も出場し、両選手は競技終了後に地元選手を対象としたクリニックを行った。(山崎純一)