【知内】来年3月に阪神甲子園球場で開かれる第93回選抜高校野球大会の21世紀枠候補校に選ばれた知内高(久保肇校長)に15日、日本高野連と主催する毎日新聞社から表彰盾が贈られた。来年1月29日の選考委員会で21世紀枠の3校が決定。選考されれば、1993年以来28年ぶり2度目の出場になる。
知内は10月の秋季全道大会で中標津、駒大苫小牧を破ってベスト4入り。野球部員が先頭に立って学校行事や地域振興への積極的な参加のほか、毎朝の町内清掃、出前授業と多岐にわたるボランティア活動などが評価された。函館支部の選出は2017年の函工以来3年ぶり。
表彰式は全校約180人の生徒、教員に町関係者らが出席。部員はユニホームを着てマスク姿で前列に並んだ。同社北海道支社の町田健総務部長と道高野連函館支部のロドリゴ・テレビニョ支部長(ラ・サール高校長)があいさつ。盾は町田総務部長から久保校長に贈られた後、川村亮太主将(2年)に手渡された。
久保校長が「野球部は多くの先輩たちが築いた素晴らしい伝統の上に、日々の厳しい練習と新しい高校野球のスタイルを模索しながら活動してきた。評価されたのは大きな喜び」と謝辞。続いて川村主将が「光栄に思う。自分たちの力だけでなく、野球部3年生を含めた全校生徒、寮のおじちゃん、おばちゃん、先生たちとともにつかんだベスト4。歴代の先輩たちが築いた伝統を忘れずに日々活動していきたい」と感謝を込め、決意を述べた。
表彰式後の会見で吉川英昭監督は「身が引き締まる思い。この時代に選んでいただいたことを生徒とともに考えていかないといけない。甲子園は目指している場所だが、生徒とは毎日『1日勝負』で成果を出そうと改めて話をしていて、その成果の先に甲子園があればいいなと思う」と語った。(小林省悟)