【知内】来年3月に甲子園で開かれる第93回選抜高校野球大会の21世紀枠候補校選出から一夜明けた知内高校野球部(吉川英昭監督)は12日、室内練習場で汗を流した。全国9校の中に選ばれた自覚を胸に、選手は聖地を目指して意欲的に練習に取り組んだ。
部員たちは毎朝の町内清掃から始まり、同8時に室内練習場を整備。ウオーミングアップの町内ランニングですれ違う町民から激励を受けるなど、28年ぶりの甲子園出場への期待感を肌で実感した。練習にも熱が入り、午前中は守備を重点に捕球、送球、ノックなど基本を一つ一つの丁寧に確認。午後は打撃でフリーバッティングを中心に力強くバットを振って快音を響かせた。
川村亮太主将(2年)は「1日たったが、雰囲気は普段と変わらない」と様子を語り、「甲子園に行きたいという思いもあるが、今のままでは通用しない。一人一人がしっかりとした考えを持って質の高い練習をしていきたい」と緩まない。
吉川監督は浮かれることなく淡々とメニューをこなす選手たちの姿を評価。「この時期に甲子園を意識できるのは良いこと。行けることをイメージしながら練習すれば、より追い込むことができるし、絶対に夏にも生きてくる」と期待を込めた。(小林省悟)