東京五輪バドミントン競技に出場するカナダ代表選手団が13日、函館アリーナで事前合宿を行うため函館空港に到着した。乗客や一般市民との接触が制限された中、関係者から出迎えを受けた選手、役員は笑顔を見せていた。
函館市の合宿誘致活動は2015年から始まり、20年2月に実施に関する協定の締結式を市内で行った。来函した選手団は選手8人、スタッフ9人の計17人。12日に成田空港に到着し、入国時の検査で新型コロナウイルス陰性を確認。19日までの函館滞在中は毎日PCR検査が行われるほか、練習などに関わる市職員、函館地区バドミントン協会員らもPCR検査を行う。
選手団は午前11時20分に函館空港に到着したが、先に降りた一般の乗客が荷物受け取り場所から出た約20分後に機内から移動開始。バスで市内ホテルに向かい、午後からオリエンテーションと練習を行った。函館滞在中はホテルと同アリーナの往復のみ。ホテルでは専用の出入口、宿泊するフロア、食事場所が設定されており、一般客との接触はない。昼食も一旦ホテルへ戻る。
同空港前では、カナダバドミントン連盟のマイケル・バトラーヘッドコーチを先頭に、女子シングルスのミシェル・リー選手らが英語、フランス語で歓迎の言葉が書かれた横断幕やカナダ国旗を持つ関係者に「アリガトウ」などと言い、手を振ってバスに乗り込んだ。
密を避けるため、市民の出迎えは函館・ハリファックス協会から5人の限定参加。同協会の山崎文雄顧問(80)は「今日は歴史に残る日。コロナの影響で来函を心配したが来てもらえて本当に良かった」、同協会員でカナダ出身のロミー・ショウさん(44)は「カナダの選手を誇りに思う。練習見学などができないが、応援する気持ちが伝わるようにしたい」と話していた。
道内での五輪・パラリンピックの事前合宿は計6カ国の選手団が6市町で行う予定で、カナダ代表が初めての道内入りとなった。(山崎純一)