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(荒井三津子さん・暮らしのパレット)「やさしい食卓」

 「子供が3歳になるまではそばにいたい」とか「仕事の代わりはいるが、母親の代わりはいない」という声を聞く度に耳が痛かった。この考え方は今も女性の間で支持されているようで、周囲の有能な女性が出産を機にあっさり職場を去る現状を見るたびにつらい。
 子供は何歳になっても親が必要だし、母親の代わりがいないように父親の代わりもいないはずだ。そして、母親でなくてもよい作業を誰かに手伝ってもらうことは決して悪くはないと思うのだが、そんな反論をするヒマなどないうちに、娘たちは大人になってしまった。
 食卓に関わる仕事も多かったので、娘たちには試食係としていろいろなモノを食べてもらった。だが多忙になると既製のお弁当やお総菜も多くなり、何もかも手作りというわけにはいかなかった。心苦しく、申し訳ないという思いは常にあったが、満点など取れないと覚悟して私なりにやってきた。
 今、若い仕事仲間8人に毎朝お弁当を作っている。調味料の使用量が多くなり、急にその成分や製法が気になりはじめた。そんな先日、しょう油、みそ、みりんなどすべて作っている友人の料理を食べる機会があった。おいしい! その自然な味に驚嘆した。発酵調味料自体が刻々と変わるので、同じメニューでも日々変化が楽しめる。梅漬けも、ぬか漬けも毎食登場させたい。
 遅ればせながらついに発酵料理に開眼した。今度娘たちが帰ってきたら「母、すごい!」と久しぶりに言われてみたくなった。(生活デザイナー)

      暮らしのパレット

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