ふるさとの危機
6日未明に発生した地震は、札幌市中央区の自宅で経験した。奇跡的にわが家は断水もなく、停電も1日だけだった。だが、仕事仲間、友人・知人の被害や不安は甚大で、緊張した日々は続いている。微力ながらできることをしようと思う。
地震から明けた朝、近所のコンビニエンスストアはすでに長だの列だった。高齢の母もいるので食べられそうなものを買いたかった。冷凍食品は解けてもしばらくは食べられるはず。短時間にあれこれ考えようとしたが、殺気立った人ごみで冷静な判断は難しかった。わが家の懐中電灯は管理が悪かったため、半分は電池切れで使えなかった。ロウソクはあっても慌てればマッチを探せない。
携帯電話のバッテリーはすぐに心配になった。幸い次女が一緒にいたので、バッテリーの節約やパソコンからの充電方法などを教えてもらった。断水と停電は忘れていたたくさんのことを思い出させてくれた。安全な飲用水を常備することは当然だが、トイレ用にお風呂に残り湯や水をためておくこと、携帯電話にモバイルバッテリーを備えておくことなど、改めて肝に銘じた。
パソコンは常に100%充電しておくこと、ラジオにも予備の電池を付けておくことも大切だと痛感した。今回は手回しで充電できるラジオがすぐに役立った。車があってもガソリンがない。ATM(現金自動預払機)でお金が降ろせない。お金があっても買うモノがない。不自由の連鎖は続く。反省すること、学ぶことばかりである。一日も早いふるさとの復興を祈る。(生活デザイナー)