(荒井三津子さん・暮らしのパレット)「イタドリの魅力」

 秋風が吹き始めたら今年もハロウィーン騒ぎが始まるのだろう。西洋のイベントを都合よく解釈して経済効果を上げるという点ではバレンタインデーやクリスマスと同じなのだが、昨今の大人たちの仮装騒ぎには言葉もない。
 それよりも日本の五節句をしっかり祝いたい。今年の七夕はすこし大掛かりなイベントをした。親しくさせていただいているシェフと料理研究家とのコラボレーションで、わが家の和食器をレストランに運び、発酵調味料をイタリアンに使っていただいくという企画だった。料理と盛り付けをお褒めいただいたのはもちろんうれしかったが、食卓の装飾が好評だったことは私にとってはことのほか大きな喜びだった。
 七夕にちなみ、青竹を探したが札幌では手に入らない。困っていたとき、ある個展で理想的なディスプレイに遭遇した。青竹に似て非なるそれはイタドリだった。竹と同じように節がある。穴を開けて水を入れ、つり下げてシャクヤクが生けてあった。事情を話すと初対面の陶芸家はイベントの前日、1メートル以上の美しいイタドリを遠方から何十本も届けてくださった。早速40名を越えるお客さま用としてお皿に切り、穴を開けて小花を生けた。
 まさかあのイタドリが! と皆さま大変驚かれ、大切にお持ち帰りくださった。どんな高価な器より素敵だとも言われた。太い幹は実はかなり固く、切る作業は容易ではなかったが、季節を愛で、季節を感じるということの醍醐味を改めて感じた今年の七夕だった。(生活デザイナー)

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