(荒井三津子さん・暮らしのパレット)「伝えたいこと」

 昨秋から月に一度3日間だけ、発酵料理研究家の友人の料理に私の器を合わせてランチを提供している。札幌のカフェである。これが面白い。料理が先に決まればそれに私が合わせる。私が使いたい器があるときは彼女がそれに合わせて料理を考える。阿吽(あうん)の呼吸がお客さまにも伝わるらしく、ファンが増えてきた。
 今月は懐石やもてなし料理を教えていた義母が残した曲げわっぱと縁高の大徳寺弁当を使った。これはお店の若いスタッフたちには面白かったようだ。塗り物や曲げ物の継ぎ目など今まで気にしたことがなかったという。とじ目は、丸い器は正面、四角い器は向こう側である。木目は横。初めて聞いたと騒いでいたが、私も師匠について料理を学ぶようになってから細かい器のルールを知った。数多くの経験を通して実際に使いながら覚えるしかない。なんでも同じだろう。
 熨斗(のし)袋も同じである。誕生日に祖母からお小遣いをもらった娘が熨斗袋をうれしそうに見せてくれた。それが結び切り。どうやら蝶結びの熨斗を切らしていたらしい。チャンス到来である。何度あっても良いお祝いには蝶結び、結婚など一度きりが理想の祝いには結びきり。上包みにもルールがある。
 上の折り返しに下の折り返しをかぶせるのがご祝儀の鉄則。逆は不祝儀である。いつかどこかで必ず役に立つ。母として一つ仕事をした。よい誕生日になったと思う。(生活デザイナー)

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