一夜かぎりのかれんで繊細な美――。函館五稜郭タワー(五稜郭町43)のアトリウム内に植えられているサボテン科の植物、月下美人が14日夜、8輪の美しい花を咲かせた。月下美人の花は、夜に咲き始め早朝までにはしぼんでしまうのが特長で、同タワーの庭田徹渉外部長は「まだつぼみが残っているので、数日間は花を見ることができるのでは」と話している。
月下美人はメキシコなどの熱帯雨林地帯が原産地。3メートルほどの高さに成長し、直径20~25センチ程度の花をつける。年間を通して一定の温度に保たれているアトリウム内では、3年前から月下美人を生育しているが、一度に8輪も咲くのは今回が初めてだという。
同タワーの営業時間は午後7時までだが、月下美人が完全に花開くのが午後8時過ぎのため、通常は一般の利用者には見ることができない。庭田さんは「貴重な花を楽しむことができる機会なので、16日まで特別にアトリウムを深夜開放し、一般の人たちにも足を運んでもらいたい」と話している。
アトリウム開放についての問い合わせは同タワー渉外部(0138・51・4785)へ。