道南の海岸にロシア製とみられる注射器が漂着する事案が相次いでいる。今月6日以降函館市内で見つかったのに続き、12~13日にかけて江差町や北斗市で確認された。各自治体は見つけた場合に触らず、自治体に連絡するよう呼び掛けている。
江差では12日に町田沢町の海岸を散歩していた町内の30代女性が注射器を発見し、午前11時50分ごろ江差署に通報。同署員が確認したところ、同海岸から4本が見つかった。
江差署から連絡を受けた町職員が同日、伏木戸町から町砂川の砂浜を検索したところ、ほかに53本を回収し、13日はかもめ島の五郎兵衛浜で4本を回収した。長さ15センチ程度で、ロシア語とみられる文字が印刷されたビニール袋に包装されたものや、むき出しのものなどが混在しているという。
発見した場合は町総務課防災生活係(0139・52・6711)まで連絡するよう求めている。
北斗でも12日、七重浜7の砂浜で外国製とみられる注射器1本が漂着しているのが見つかった。長さ約10センチで針はついておらず、外袋はなかったが、本体にモスクワ市に本社のある会社名が入っていた。
注射器を見つけた市民からの連絡を受け、市環境課は13日、市沿岸を調査したが、他に漂着していた注射器は見つからなかった。同課は「見つけたら手を触れずに市役所に連絡を」としている。(入江智一、神部 造)