札幌を起点に往年の名車が道内を走る「北海道クラシックカーラリー2016」(実行委主催)が9、10の両日に開かれる。3回目の大会で、初めて道南にコースを設定した。初日のゴールは青函連絡船記念館摩周丸前(函館)で、10日は新函館北斗駅前(北斗)や開陽丸前(江差)など、道南各地の名所を通過。2日間で約700キロのコースを40台の名車たちが駆け抜ける。
道内各地の観光振興につなげようと企画された。14年は札幌や積丹半島、洞爺湖など、昨年は道東、道北方面を周遊した。正確なルートを走るレースで、計測エリアでは設定した距離を決められた時間内で走り、100分の1秒単位で誤差の少なさを競うPC競技が行われる。
エントリー車両のうち、最も古いのは1936年製の「WOベントレーダービー」。マセラティ、アルファ・ロメオなど世界の名車のほか、国産車では、トヨタ・2000GT、ダットサン・フェアレディ、マツダ・コスモスポーツなどが集まる。
初日の9日は午前9時に札幌市の道庁赤れんが庁舎特設会場をスタート。支笏湖や昭和新山などを経由し、午後2時半に八雲町の噴火湾パノラマパークでPC競技を実施。駒ヶ岳を眺めながら南下し、赤松街道、金森赤レンガ倉庫群前を経て、午後4時半に摩周丸前で初日のゴールとなる。摩周丸前でもPC競技を予定するほか、大会の公式テーマソングを歌う中田雅史さんのミニライブもある。
2日目は午前8時に大沼公園駅前を出発。同8時20分には新函館北斗駅前を通過予定で、駅舎を背景に名車が次々と走る様子を楽しめそうだ。同9時半のスタンプ会場となる江差町・開陽丸前ではスタッフが幕末衣装で出迎える。その後、同10時45分に八雲町・遊楽部公園(PC会場)の後、蘭越、余市、小樽といった新幹線札幌延伸ルートを経由し、ゴールのサッポロファクトリーを目指す。
両日とも、走行ルートの途上では、先頭車両の通過から最後尾の車両まで、約30分かかる見通し。ホームページでは、GPS機能を利用して現在地をリアルタイムで確認できる(一部車両のみ)。
実行委は「北海道新幹線開業で盛り上がる道南地域にルートを設定し、北海道の活気をPRしたい。沿道や中継、ゴール会場では北海道日本ハムファイターズや北海道コンサドーレ札幌の限定ユニホームなど、新幹線カラーの装いで応援してほしい」と呼び掛けている。(今井正一)