新型コロナウイルス禍で需要が低迷する牛乳・乳製品の消費拡大と冬場の交通事故減少を呼び掛けようと、渡島総合振興局は23日、道警函館方面本部とのタイアップ動画を撮影した。同本部交通課と振興局農務課職員4人に道警マスコットキャラクター「ほくとくん」が加わって、牛乳の消費アップと交通安全をセットで訴える。
例年、牛乳消費量は、冬休みで学校給食がない年末年始は落ち込む傾向にあるが、今年は一部小売店の休業も重なり、処理不可能乳は全国で5000トン発生するとされ、牛乳の消費喚起が急務に。一方、同本部管内では同日現在の交通事故死者数が過去10年で最も多い18人に上り、車のスリップ事故が増える冬場はさらなる事故の防止が喫緊の課題となっている。
こうした状況を受け、同振興局と同本部は、PRしたい中身は異なるも訴えたい気持ちが一致し、初のコラボ企画を実現した。
動画は57秒。「牛乳飲んで交通安全」「年末年始は忙しさのあまり気持ちも焦りがち。牛乳を飲んでほっと一息つきましょう」というセリフのあと、同本部交通課と同振興局農務課職員各2人と道警マスコットキャラクター「ほくとくん」がコップ1杯の牛乳を飲み干し、消費拡大と安全運転をPR。最後に「交通ルールを守ってよい年を迎えましょう」のメッセージで締めくくる。
撮影は同本部の本庁舎屋上で行われ、五稜郭タワーを背景にして函館らしさを演出した。また、函館酪農公社(函館市中野町)と北海道乳業(昭和3)で製造販売する牛乳を飲んで地産地消も呼び掛ける。同振興局農務課の今井慎課長は「たくさんの人に見ていただけるようにPRしていきたい」としている。
動画は同振興局公式インスタグラムで、早ければ24日午後にも公開予定。(長内宏人)