東京都墨田区在住の奥村誠章さん(51)は、6月から北海道179市町村を徒歩でめぐる「歩き旅」にチャレンジし、21日、函館市でゴールを迎えた。キャンプ用具一式をカートに積み、92日で4100キロを歩いた。
奥村さんは今年初め、長年勤務した全国紙新聞社の営業部門を退職し、「人生の折り返し点」に何かチャレンジしたいと思い立った。友人の勧めで3月に旧東海道を歩いた後、1999~2001年に仕事で赴任し、愛着のある北海道を歩いて回りたいと「歩き旅」に挑戦することにした。
6月22日に函館を出発。以前から「サロマ湖100キロウルトラマラソン」に出場するなどマラソンを趣味にしていたというが、歩き旅では突然の雨や日差しなど過酷な天候にも見舞われ「食事をごちそうしてもらったり、飲み物をもらったりとよくしてもらいありがたかった」と振り返る。道中、カートが4回壊れ、七飯町のホームセンターで5台目を購入した。
奥尻島ではすし店で特別にウニを振る舞われ、福島町では「バイトでもやってくか?」と声をかけられるなど「いい人にたくさん出会えた」のが財産だったという奥村さん。道内を歩き終えて、「いずれは全国1741自治体を歩いて回りたい」と意欲を見せている。
これまでの旅の模様は奥村さんのフェイスブックページでレポートしている。(神部 造)