函館市は24日、市内における新型コロナウイルスワクチンの接種状況について、今月22日までに計11万2036人が1回目を終え、2回目まで計10万3376人が完了したと明らかにした。市はワクチンの供給量と接種の進捗(しんちょく)状況に合わせ、年代の高い順から順次接種券を送付しており、25日には同市内の50~54歳の計約1万4000人に発送する。市立函館保健所は「予約状況なども注視しながら、券の発送を進めたい」としている。
工藤寿樹市長が24日の記者会見で、今後のワクチン接種の見通しについて説明した。市内の対象者全員のうち、22日までに接種を終えた人の割合は、1回目43・9%、2回目40・5%。同保健所によると、9月前半に計1万4040人分のワクチンが供給されることが確定している。後半にも同程度を受け取れるとみており、供給量が確定する9月上旬にも市内の45~49歳の約1万4000人に接種券を送る予定であることを明らかにした。
会見で市長は、市内の12歳以上の対象者約23万人の約8割に当たる約18万人が接種を終えた時点でほぼ完了するとした上で、「ワクチンが来ると(接種は)順調に進む。あと約7万人の接種は、国が目標とする11月までには函館も終了できるのではないか」と見通しを示した。
また、工藤市長は、7月24~8月25日の1カ月間に市内で確認された新規感染者が356人で、10歳未満~50代が全体の87%、特に10代、20代の若年層が42%を占めるとした。「感染が増えている若年者から接種を行う考えはないか」との質問に対し、工藤市長は「年齢や基礎疾患による重症化リスクのある人に重点的に接種する」と答え、現段階では順序を変える予定はないとした。(海老田暁)