函館元町ライオンズクラブ(LC、会員32人)は19日、会員や会員が所属する企業の従業員らを対象とした新型コロナウイルスワクチンの接種を、7月中旬以降に函館市内で実施すると発表した。地域社会を支援する事業と位置づけ、自前で協力してくれる医療従事者を確保できた。道南で社会奉仕団体による職域接種の実施は初めて。
同LCによると、従業員の家族のほか、現会長(任期は6月30日まで)を学校法人函館大谷学園の藤野明信専務理事が務めていることから、函館大谷短大の学生も合わせ人数は1000人規模となる見通し。
医療従事者は、会員以外の函館の医療機関が協力し、会場は函館の福祉施設を確保する。政府への申請は「来週早々に行いたい」(同LC)としている。
19日に函館国際ホテルで記者会見した藤本圭次期会長(任期は7月1日から1年間)は「函館で1000人を超す大企業は数えるほどしかない。LCは通常だと多くのイベントを開催するが、コロナの影響で実施できない。地域のためにできることはないかと考え、職域接種に至った。感染リスクを減らし、地域に貢献できる」と力を込めた。(山崎大和)