市立函館保健所は1日、函館市内で新たに5人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。また、同保健所は同日、既に陽性が判明し変異株感染の疑いがあった2人について、英国型変異株への感染が確定したと公表した。道も渡島管内で1人が英国型変異株の感染が判明したと明らかにした。道南での変異株確認は初めて。
同保健所によると、新規感染者は60代女性、年代非公表の男性、80代女性、50代女性、20代女性で、全員が市内患者の濃厚接触者で、軽症で会話は可能。市内の感染者数は累計で597人。
女性全員に海外渡航歴と流行地への滞在歴はない。男性は海外渡航歴はないが、流行地への滞在歴があった。50代女性は入院等調整中で、それ以外の4人は管内指定医療機関に入院中。濃厚接触者は現在調査中。
26日に変異株の疑いがあると公表されていた愛媛県居住の30代男性1人と詳細非公表の1人について、道立衛生研究所と国立感染症研究所の確定判断の結果、2人とも英国型の変異株だったことが判明。いずれも感染流行地の患者の濃厚接触者で、市内指定医療機関に入院中。症状は軽症という。
また、道によると、22日に発症した渡島管内の1人(年代、性別非公表)も国立感染症研究所の確定判断の結果、英国型変異株だったと判明。海外滞在歴はなく、濃厚接触者は調査中としている。
同保健所によると、10~20代の若年層の交流に伴う感染拡大の事例が見られるといい、卒業や進学、就職、異動などに際して感染流行地の行き来や、友人や同僚らとの飲食などの機会が増えたことが原因の一つと分析する。
同保健所は「飲食やドライブなどは狭い場所で密になり、マスクを外すことも多い。無症状、無自覚で感染拡大する恐れもある」と指摘。日ごろからマスクの着用、手指消毒、3密を避けるなどの感染対策の徹底とともに、飲食の際は「大人数を避ける」「短時間」「会話はマスク」などを徹底してほしいと呼び掛ける。(小杉貴洋)